特定の有名人から誹謗中傷を受けた時の対処

2023/05/19

お悩みさん

インフルンサーをやっているものです。 
ある程度フォロワーも集まり収益化できるようになり、最近では自分でアパレルショップの運営もしてます。

ただ、近頃おこなった洋服のアイテム紹介の配信に対し、特定の有名なインフルエンサーの方がこれは某ブランドのパクリだ!と叩くような発言をしてきました。 
その影響もあり、お店に苦情の連絡やいたずら電話や窓ガラスが破られる等の被害を受け、売り上げも激減しました。 

早急にやめて謝罪頂きたいですし、損害賠償も請求したいと思っております。
こういった場合はまず何からした方がいいのでしょうか。

弁護士

それは大変でしたね。
インターネットを巡る問題はまだしっかりと法整備されていないこともあり、慎重に対処していく必要がありますのでしっかりと対策していければと思います。

相手に応じて対応を見極める必要がある

弁護士

まず、今回の様な事案が発生した際、双方の話し合いにより示談が成立するのが一番有効的で且つ即効性があると言えます。
相手が話し合いに応じてくれそうな方であれば、まず警告文を送り、コメントの撤回や態度を改めてもらうことでこれ以上の被害を抑える事はできるかと思います。

ただ、場合によっては炎上を好むインフルエンサーの方もおりますので、その場合は話し合いの経過を晒され、火に油を注ぐような行為となってしまいます。
そう言った場合は変に話し合いで解決しようとせず、淡々と法的処置で対応するのが好ましいかと思います。
その場合は法的解決として「民事」「刑事」の2つの観点で進めていくのがいいかと思います。

お悩みさん

お相手の方とは面識もなければ、その人の動画とかもあまり見たことはなかったのですが。調べたところによると、先ほどの話に上がったいわゆる「炎上系ユーチューバー」のような活動をしているように見受けられます。

弁護士

であれば「刑事」「民事」の両方で進めていくのがいいでしょう。
ただ、その場合には”刑事事件として認められるものなのか””民事事件として損害賠償を請求できるのか”という2つの観点で要件を満たしているかを確認していかなければなりません。
まず、今回某ブランドとの類似性を指摘しているような投稿が原因で風評被害に合われているとのことですので、投稿者に対しては名誉毀損で刑事告訴をします。

ただ、そうなると相手方は某ブランドのAの商品とこちらのBの商品が類似していると立証してくるかと思いますので、類似性はないと反証活動をおこなう必要があります。
そして窓ガラスが割られたことについては、加害者が特定できる場合は加害者に対して器物破損罪で刑事告訴し、加害者が特定できない場合は被害届を出して刑事事件化するように促すのがいいでしょう。

損害賠償で請求できる範囲

お悩みさん

ありがとうございます。
某ブランドは確かに私も好きですが、類似している訳ではないと思いますのでそこはしっかり専門家にご依頼して反証していきたいと思います。
窓ガラスについては防犯カメラで加害者の特定ができているので、被害届を出そうと思います。

ちなみに、今回の損害として1000万くらいの被害が出てしまっているのですが仮に民事訴訟での損害賠償請求が通ったとした場合いくらくらい請求できるものなのでしょうか。

弁護士

そうですね、そうしましたら次に”民事事件として損害賠償を請求できるのか”といった観点で見てみましょう。
まず、本件でどのくらいの損害が生じたかという話になりますが、
先ほど仰っていた1000万という金額は器物破損での修繕費や風評被害による売上の低下などが上がってくるかと思います。

まず、窓ガラスを割られる等の器物破損については、加害者が特定できておりますのでその方に損害賠償請求をすることになると思います。
ただ、風評被害による慰謝料については法律や裁判所の『損害』に対する考え方が少し古く、インターネットを通じた名誉棄損に十分対応できていないということもあり、請求できる金額は限られてくるかと思います。

よって、これらの事案で1000万の損害賠償請求は現実的ではないでしょう。

とはいえ、しっかり弁護士をたてた上で、できる限りの対策をおこないできる限り被害を少なくする動きはおこなった方がいいかと思います。

お悩みさん

ありがとうございます。
正直、怒りを隠せないくらい腹立たしいですが
今私のブランドを好きでいてくれる方や応援してくれる方の為にもしっかりと対策をとって、同じことが起きないようにしていきたいと思いました。

弁護士

そうですね、訴訟を起こす際は弁護士と相談して慎重に進めていき、同じことが起きない様にしっかりと対策をおこなっていければいいかと思います。

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