相続に関するご相談

須田弁護士

2022/03/08

お悩みさん

家族の間で相続で争いになっている友人を見かけますが、話を聞いていると他人事とは思えません。相続が発生した場合や、相続人同士で相続で揉めてしまった場合に、どうしていく必要があるのか教えて下さい。

須田弁護士

相続で家族の間で争いになってしまい、裁判などにまで発展することは、決して珍しいことではありません。それでは故人もうかばれませんね。

相続については、法律や税務なども絡み合い複雑なところがありますが、ここでは、相続に関する手続きや事前の対策などについて、ご説明していきます。

遺産を分けるための方法

須田弁護士

遺産を分ける方法については、大きく分けて、➀遺言による方法と➁遺産分割協議による方法とがあります。お亡くなりになった方(被相続人)が遺言を作成されている場合には、基本的には、その遺言に基づき遺産が分けられます。遺言が無い場合には、相続人間で遺産の分け方を話し合う、遺産分割協議により確定される必要があります。

お悩みさん

相続人間で話し合うとなると、相続人の数が多いと大変そうですね。

須田弁護士

そうですね。相続人の数が多いとなかなか話し合いがまとまらないことがあります。

また、相続人の数は多くなくても、相続人同士の関係があまり良好でなかったり、一部の相続人だけが親の介護に尽力しているなど被相続人に対する関わりの度合いが相続人間で大きく異なっているような場合も、遺産分割で揉めてしまうことは多いです。

遺産の分け方に争いがある場合

遺産の範囲に争いが無い場合

お悩みさん

相続人同士での話し合いでまとまらない場合には、どうやって解決するのでしょうか?

須田弁護士

何が問題となって話し合いがまとまらないのかによりますが、遺産の範囲が問題とならない場合には、家庭裁判所での遺産分割調停という方法により解決を図ります。この手続きは、裁判所が間に入って調整し、話し合いを進めていく方法です。多くのケースは、調停で和解的な解決が図られることが多いかと思います。
ただ、どうしても調停でも解決が図れない場合には、裁判官が一刀両断に判断する審判により分け方が決められます。

遺産の範囲に争いがある場合

お悩みさん

友人の件では、被相続人である親の預貯金口座から、生前に兄弟がお金を引き出していたため、それも遺産として考えるべきか否かで相続人間で問題となっているようです。 このような場合は、どうでしょうか。

須田弁護士

そもそも遺産の範囲から問題となっているケースですね。
このような場合は、遺産分割調停をする前に、問題となっているお金が遺産であることを確認する裁判などを行う必要があります。

お悩みさん

遺産に含まれることを確認する裁判をして遺産の範囲を確定させた上で、遺産分割調停をする必要があるということですね。
時間がかかりそうですね。

事前の対策

お悩みさん

遺産分割でもめないようにするため、生前にできる対策は無いでしょうか?

須田弁護士

遺産の分け方等で争いにならないようにするためにも、遺言書を作成しておくことは一つの方法です。

お悩みさん

遺言書を作成しておけば、万能でしょうか。

須田弁護士

もちろん、遺言書が万能であるという訳ではありません。

例えば、遺言により一切遺産を受け取れなくなった相続人がいたような場合には、遺留分という最低限の取り分がありますので、その分の填補も考慮しておく必要があります。

遺言書の作成にあたっては、被相続人の想いはもちろんですが、相続人同士の関係性、その後の紛争リスクなどを多角的に精査した上で、個々の事案毎に検討していく必要があります。

少しでも不安なこと、悩まれていることがございましたら
我々LM総合法律事務所にお任せください!