事業買収前の注意点

42歳男性です。
飲食店を経営していますが、事業拡大を図るため、他の業種の会社をM&Aで買い取ることを検討しています。
しかし、最近ニュースでM&Aによるトラブルや詐欺の話を耳にし、不安を感じています。どのような点に注意して契約を進めればよいのか教えてください。

M&Aによる事業譲渡に関するご質問ですね。ありがとうございます。
一緒に確認していきましょう。
事前調査の重要性

買手側としてM&Aを進めるにあたって、何か注意すべき点はありますか。

M&Aにより何を実現したいかにより変わるため、一概には言えないところはありますが、少なくともM&Aをしようと思っている対象会社がどんな会社であるかを慎重に見極める必要はありますね。

相手方の決算書の内容やM&Aの契約書を吟味するだけでは良くない、ということでしょうか。

そうですね。M&Aにより今後お付き合いをしていくことを考えている重要な相手が、どんな会社であるかをきちんとチェックすることが重要です。
法務面で言いますと、その会社が対外的にどのような契約を結んでいるのか、決算書等に現れない債務がある可能性が無いか等もチェックをしていくことが重要です。
一例に過ぎませんが、例えば、未払いの残業代などは決算書だけではわかりません。M&Aが完了後、その会社の従業員の方々から、多額の未払い残業代を請求されたといったケースもあります。
税務会計の面でも、銀行融資のために決算書が実はお化粧(粉飾)されていたといったケースもあります。
こういったリスクを防ぐために、不安な点は、弁護士、税理士、公認会計士といった専門家に相談することをお勧めします。
信頼性の確認

なるほど、書類だけではわからないリスクが発覚する場合もあるんですね。
そういったことを事前に防ぐために、相手企業の信頼性をどのように確認すればよいのでしょうか?

やはり専門家にその会社の実体を調査してもらうことが重要だと考えます。
このような専門家による調査は、専門用語として「デューデリジェンス(Due Diligence)」(買収監査)とか言ったりしますが、その用語自体はさして重要ではありません。
買収を考えている会社の状況をより正確に把握し、正当な価値で購入することが、重大な損失を避ける上でも重要です。

契約前にきちんと相談し、調査をしてもらうことが大切なんですね!
実際に契約を進める際には、またご相談させていただきます。

ありがとうございます。お待ちしております。
M&Aのような専門的な分野で正しい判断をするためには、契約内容をしっかりと解説し、理解を深めてもらえるような専門家のサポートが必要です。契約前に内容や方向性について、一度弁護士に相談されることをお勧めします。
当事務所は様々な事案を取り扱っている総合法律事務所になります。
些細なことでも気になる事がありましたらお気軽にご相談ください。
遺言や相続、交通事故、会社法務、医師や歯科医開業支援、離婚問題、不動産関係、破産や再生などの債務整理、財産管理、刑事事件などのご相談は
横浜、みなとみらいの弁護士事務所「LM総合法律事務所」まで。
他のコラムを探す
キーワードで検索